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| 東野圭吾 『秘密』 |
今回は、東野圭吾の『秘密』
“秘密”ってここに掛かってくるの?! と、私のように最後の最後に自分が単純な読み手であることに気づかされて ちょっとなさけなく感じてしまった人、たくさんいるのではないでしょうか。
秘密。 誰にでも必ず一つはあるもの。
親友とか家族とかと共有できたりもするけど、 それだと本当の秘密って感じがしないのは私だけでしょうか。
小さな木箱なんかにそうっと入れて、 誰にも見つからない森の中に宝箱を隠すような、なんとなくメルヘンチックな印象を受ける。
でも、自分一人が抱える秘密となると一変。 人には言えない自分の弱さだったり、夢だったり、知られたくない過去だったり・・・ と、なんだか“紫色のヴェールで包まれた妖しく魅惑的なもの”という印象がしてなりません。
この本を読んでも、やっぱりこの印象は変わりませんでした。
ミステリーっぽさがはらんだ筆者の作品が好きなので、 正直あまり期待せずに読んだこの作品。
今や、広末涼子の顔が真っ先に浮かぶ作品。
あらすじは実はいたってシンプル。 主人公は工場に勤める普通の幸せな家庭を持つ男性。 ところがその幸せが一変。最愛の妻と娘がバス事故に遭い、妻が娘をかばうように死んでしまうところから話は始まる。
娘はなんとか意識を取り戻したのだが、中身は死んだはずの妻になっていた。 身体や声は娘なのに、しぐさや表情、口調は妻。ちゃんと記憶も持ち合わせている。 娘でありながら娘でなく、妻でありながら妻でない。 2人は、なんともいえない奇妙な生活を送るようになる。
言ってみれば筋としてはこれだけ。
これに、日常生活で起こりうる細かなことが加わって、 面白かったり、悲しかったり切なかったり・・
自分の日常でもあることなのに、改めて気づかされることも多くありました。
次第に、“夫婦であるのに、夫婦でない”というところが2人に重くのしかかってきて、 妻はある決断をする・・ とはいっても、その決断もしたのかどうかは謎のまま。
それは、彼女だけの秘密。
けっこう筆者の作品って、映画やドラマ化されてるんですよね。
この秘密も映画は、 登場人物の年齢設定が原作と違うようなんで一度見てみようと思います。
応援ありがとうございます!→
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(2008/03/24(月) 00:45) |
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| 東野圭吾 『嘘をもうひとつだけ』 |
今日は短編集の紹介。
東野圭吾 『嘘をもうひとつだけ』
自分を守るため、大事な人を守るため 嘘をつかなければならない状況に迫られるときがある。
こんなとき、 “小さい嘘ならいいか。隠し通せるし。” と、ちょっとした気持ちで嘘をついてしまう。
そう、最初は小さかったかもしれない・・ でも気づいたら大きくなってるものが嘘というもの。
嘘を隠すために、もうひとつ嘘をついてしまう。
そんなふうに膨れ上がった嘘は必ずバレるのが常。
これはそんなふうにして真実が浮かび上がり、 事件が解決するというミステリー5つが集められた短編集。
【嘘をもうひとつだけ】 バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落し、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。 だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。彼女には殺人動機はなく、疑わしい点は何も無いはずだ。ところが・・・
【冷たい灼熱】 夜夫が帰宅すると、妻は死亡しており、1歳になる息子は居なくなっていた。一部の部屋が荒らされ現金などが無くなっていたことから身代金目的の誘拐事件と思われた。 だが、夫の言動や事件当日の行動に不自然な点がある。一見幸せそうな家族に起こった真夏の悲劇とは・・・
【第二の希望】 体操選手としてオリンピックに出ることが母娘の第一希望。その夢に向け第一歩を踏み出す日が近づいていた中、母娘を襲った悲劇―自宅マンションに強盗が入り、母の交際相手の男性が殺された。 追い詰められた母親は自分が殺したのだと自供。しかしその筋書きは母親の第二希望であった・・・
【狂った計算】 いつもガーベラと菊の花を買っていく未亡人。最近事故によって夫を亡くしたのだった。そこに他の事件を追っている一人の刑事がやってきた。ある男性が行方不明になっており、その男性と未亡人が不倫しているといううわさを調べにきたのだという。 調べてみれば、男性が行方不明になった日と夫の事故があった日は一致しており、死んだ夫の顔は判別ができないぐらいになってしまっていたという。 いったい男性は今どこに居るのだろうか、そして死んだのは本当に夫なのか・・・
【友の助言】 友人との約束の場に行く途中、車で事故を起こしてしまった主人公。原因は居眠り運転。しかしそれに納得できない男がいた―事故当日、主人公が会う約束をしていた大学時代からの友人である加賀刑事である。 どんなに疲れていても居眠り運転をするような人間ではない友人の不自然な事故、そして事故を知った主人公の妻が見せた不可解な行動。 事件の真相について、友人として助言する加賀刑事だったが・・・
という、5つの話。
全てに加賀という刑事が登場し、事件を鋭い視点から着目して解明する。
冷たい灼熱では、その遺体の保存方法にちょっと衝撃を受けました。 私も化学をかじっていたので使えるとは思うけど・・・かなり酷い。 と思いつつも、 化学を化学だけの枠に収めないものの見方ができる作者はやっぱりすごいなあと今回も関心。
話自体は、最後の友の助言が私としては好きです。 常に冷静で隙がなく、友情なんていう言葉とは程遠い印象の加賀刑事が 大学からの友人のために事件の真相を突き止め助言するというのが、 加賀刑事の人間らしい一面が見れた気がして少しうれしく感じました。
最近ホント、“友情”とか“家族愛”に弱くなっている私。
この機会にあなたもぜひ。
軽く読めるので、なかなか読書の時間が取れない人にもおすすめです。
応援ありがとうございます!→
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(2008/03/21(金) 00:45) |
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| 東野圭吾 『ゲームの名は誘拐』 |
「まだわからないの?」 仲間由紀恵の挑発的な顔が浮かぶ。
仲間由紀恵・藤木直人で映画化された『g@me』
この原作であるこの『ゲームの名は誘拐』
東野圭吾好きなんで、かなり読みたかった。 作品を知ったのは、冒頭にも書いた映画のCM。
あの仲間さんに魅せられて、映画見に行きたかったんだけど・・ 結局見に行けなくて。
だから読みたかった。
藤木直人が演じた主人公佐久間は負けることが大嫌いな人間。 人生でも何でもゲームだと考えていて勝つことが全てだと思い生きていた。広告プランナーをしている彼が、初めての負けともいえる屈辱を味わう。
文句をつけてきたクライアント先の若社長葛城勝俊を何とか負かしてやろうと思っていたとき、ちょうどその葛城の娘が家出する現場を目撃。仲間由紀恵演じたこの娘は、樹里と名乗り、家には帰らないという。彼はこの娘を利用してゲームで負けたことがないというやり手若社長を負かしてやろうと思い立つ。
そこで考えついたのが狂言誘拐。 いろいろな方法を駆使して、身代金要求。そして受け取りもうまく事が運ぶ・・いや、運ばされてる?
何かがおかしい・・どこかヘマしたか? ・・・でも後戻りはできない
人質樹里を返し、全てがうまくいったのだがしっくりこない。
勝ったのか、それとも負けたのか。
狂言誘拐の影で怪しく動くその正体とは・・
緻密な犯人役に徹する佐久間が考える脅迫文の送り方や、 身代金の受け渡し方法などがしっかりしていて、 この方法なら本当に誘拐がうまくいくんじゃないかと思ってしまった。
ホント、こうゆうトリック考えられる東野圭吾やコナンの作者をいつも感心しちゃいます。 どうやら映画はまたちょっと違うストーリーになってるようなのでやっぱり見なきゃ。
そして仲間さんに、しっかり挑発されないとね(笑)
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(2008/03/19(水) 01:27) |
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